彩雲国物語

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作品情報

シリーズ数 2シーズン
話数
  • シーズン12005年39話
  • シーズン22006年39話

全78話

あらすじ

名門だが貧しい紅家の娘・秀麗は、官吏になり人を助けたいと願うも、女性は登用試験を受けることすらできない。ある日、即位間もない新王の教育係を引き受けることになり、官吏登用試験への道が開かれて行く。

彩雲国物語 シーズン12005年

うまい話には裏がある

紅秀麗は、彩雲国の王都・貴陽に暮らす、由緒正しい紅家のお嬢さま。だけど家計は火の車で、賃仕事に精を出す日々。ある日、朝廷のお偉方、霄太師が頼みがあるとやってきた。

井の中の蛙大海を知らず

ダメ王様と噂される彩雲国の新王・劉輝の教育係として、妃の身分で後宮に入った秀麗。劉輝が街へ出たことがないと知り、庶民の生活の現状を見せようと、おしのびで劉輝を下街へと連れ出すのだった。

能ある鷹は爪を隠す

秀麗が後宮に上がって、ひと月。劉輝は秀麗との約束を守り、次第に政事に関わるようになっていた。ある夜、バラの花を手にした劉輝が、突然、後宮の秀麗のもとを訪ねて来る。

それは宝の持ち腐れ

劉輝はダメ王様のフリをしていただけだと知った秀麗は、怒りのあまり後宮を辞すと告げるが、霄太師らに丸め込まれる。宮中では武芸大会が催されることになり、劉輝をはじめ、楸瑛や静蘭が剣の腕を競う。

努力に勝る天才なし

秀麗の身の回りから次々と発見される毒に対処し、その出所に目星をつける劉輝ら。そんなことは全く知らない秀麗は、藍龍蓮と名乗る奇妙な青年と出会う。自由気ままに振る舞う龍蓮に、周囲は振り回されてしまう。

画竜点睛を欠く

日に日に王らしくなっていく劉輝に、満足げな霄太師ら。秀麗は、自分の役目が終わりに近いことを察し、寂しくなる。側付きの香鈴も、秀麗を元気づけようとするが、その矢先、秀麗が何者かに拉致されてしまう。

よく泳ぐ者は溺れる

秀麗は劉輝の活躍で、窮地を脱するが、体内に残っていた毒により、倒れてしまう。何とか秀麗を救いたいと必死の劉輝。そんな劉輝に、秀麗を助けられる解毒剤がある、と告げたのは意外な人物だった。

猫の手も借りたい

秀麗が後宮を辞してひと月、彩雲国は、記録的な猛暑に襲われていた。あまりの暑さに、体調を崩す官吏たちが続出し、朝廷は人手不足に陥っていた。劉輝は、国試の女人受験を導入したい、と発言し、波紋を呼ぶ。

千里の道も一歩から

秀麗は、ひと月だけ、財政を預かる戸部の雑用係として働くことになった。女性は朝廷に入れないため、男の子の格好をして、懸命に働く秀麗。変人と呼ばれる戸部尚書の黄奇人も、そんな秀麗の働きに一目おいて。

待てば海路の日和あり

「国試女人受験制」の草案がようやく完成。秀麗に会うのを我慢していた劉輝は、これで秀麗に会えると喜ぶ。世間知らずの劉輝は、わざわざ、「夜這い御免状」をしたためて、秀麗の父・邵可に送るが。

恋の病に薬なし

いたずらをした寺子屋の生徒、柳晋を叱ろうと追いかけているうちに、冬の川に落ち、風邪をひいてしまう秀麗。秀麗が寝込んでいると知り、次々と訪れる見舞い客。そんな中、柳晋が行方不明になる。

逃げるが勝ち

冬の彩雲国、近づく国試に、王都・貴陽はたくさんの人で賑わっていた。無事、適性試験に及第した秀麗は、国試に集中するため、賃仕事をくれた雇い主たちにいとまを告げに行く。

瓢箪から駒

訳もわからぬうちに、青巾党と名乗るごろつきに追われるはめになった秀麗、影月、静蘭は、姮娥楼に逃げ込む。そこには、なぜか、彩雲国の若き国王、劉輝の姿が。

石の上にも三年

彩雲国史上初の女性官吏となった秀麗だが、急によそよそしくなった街の人たちの態度に、秀麗は傷つく。最年少の十三歳で首席合格した影月と、女性でしかも三位で合格した秀麗を面白く思わない者が大勢いた。

親の心子知らず

新人官吏の研修が続いている。秀麗の叔父で、後見人の紅黎深は、辛い目にあっている秀麗を見るのが辛い。そこで、彩雲国の王、劉輝に秀麗を守るようにと直訴し、にらみをきかせる。

渡る世間に鬼はない

ひどい仕打ちにもめげずに頑張る秀麗と影月に、最初は冷たい目で見ていた同期の新人官吏たちも、少しずつ考えを改めるようになっていく。そんな折、秀麗の国試及第に不正があったらしいとの噂が流れる。

藪をつついて蛇を出す

休養日、胡蝶に招かれ、姮娥楼にやって来た秀麗と影月は、突然、ゴロツキたちに取り囲まれ、監禁されてしまう。胡蝶の裏切りにぼう然となる秀麗。その頃、秀麗の父、邵可の元には、紅本家から弟の玖琅が訪れていた。

頭隠して尻隠さず

彩雲国初の女性官吏となった秀麗だが、彼女の国試及第に不正の疑いがあるとして、その真偽をはかるべく、査問会が開かれることとなった。王宮では、朝議が開かれ、誰が紅吏部尚書を捕縛したかの追及が始まっていた。

かわいい娘には旅をさせよ

再び茶州からやって来た浪燕青は、茶州の現状を劉輝らに報告する。 秀麗、影月は、新人官吏の配属を決める任命式を、数日後に控えていた。劉輝は、秀麗の配属先について最後まで悩むが、ついに決断する。

枯れ木に花咲く

彩雲国史上初の女性官吏、紅秀麗と最年少官吏の杜影月は、二人組の州牧として茶州に赴任することになった。燕青は若き州牧たちの補佐として、静蘭は二人を守る武官として、共に茶州へ赴くことになっていた。

君子危うきに近寄らず

秀麗たちが紫州を離れる日がいよいよ二日後に迫っていた。そんな折、絳攸は秀麗に、一年前に起きた秀麗拉致事件の真相を明かす。真実を知り衝撃を受ける秀麗だったが、そこへぷらりと、藍龍蓮がやって来て。

命あっての物種

茶州へと出立する秀麗、影月。燕青は若い州牧たちの補佐として、静蘭は二人を守る武官として、そして秀麗に同道を許された香鈴も共に旅立った。新州牧たちを狙い、茶家の手の者たちが暗躍する。

旅は道連れ世は情け

茶州へと足を踏み入れようとしていた矢先、関所の官兵によって、静蘭、燕青、影月、香鈴が捕らえられてしまう。燕青の機転により、一人難を逃れた秀麗は、再会を約束した地、商都・金華を目指すことにする。

寝耳に水

静蘭、燕青、影月、そして秀麗の身代わりとなった香鈴を捕らえたのは、茶家当主の座を狙う茶仲障の孫、草洵だった。一方、琳千夜と名乗る商人の侍女として、金華に向かうことになった秀麗だったが。

他人のそら似

秀麗が琳千夜に付いて崔里を出て20日あまり、影月、香鈴は克洵と、静蘭は燕青と、皆それぞれに金華を目指していた。秀麗は、茶家次男の朔洵と、新州牧である自分の結婚話が進んでいると千夜に聞かされ驚くのだった。

闇夜の烏

静蘭たちとの再会を約束した街、金華にたどり着いた秀麗は、驚くべき話を聞かされる。琳家の人間は、殺刃賊に全員殺されたというのだ。では、金華まで一緒に来た琳千夜と名乗る青年は一体誰なのか。

花は折りたし梢は高し

静蘭、燕青、影月、香鈴と再会を果たした秀麗だが、琳千夜の真の姿を知った衝撃からは、立ち直れずにいた。しかし、秀麗には、茶家の横暴で荒廃した茶州の治安を建て直すという、新州牧としての務めが待っていた。

案ずるより産むが易し

金華にのさばっていた殺刃賊を一掃し、事件の事後処理に忙殺される秀麗たちの前に、州都・琥璉から来たという、由准と名乗る官吏が現れる。由准は燕青の知り合いらしく、テキパキと事案を片付けていく。

一日千秋の思い

州都・琥璉が、茶家の手により全面封鎖された。知らせを受けた秀麗たちは、琥璉に乗り込むべく、金華を出立することになった。一方、秀麗たちの知らぬところで、金華を目指し、馬を走らせている一行がいた。

女は度胸

秀麗たちは、完全に封鎖された琥璉を目前に、足止めを食らっていた。秀麗と影月が州牧として着任するためには、期限までに琥璉に入らなくてはならない。意を決して関所を突破した秀麗一行は柴凛の邸に身を寄せる。

掃きだめに鶴

茶家当主選定式の招待状を受け取った秀麗は、危険を承知で、茶朔洵の元へ飛び込んだ。劉輝から、茶州州牧任命の折、贈られた「つぼみ」のかんざしを取り返さなければならないからだ。

女にも二言なし

朔洵から、茶家当主選定式の当日に「つぼみ」を返すと約束された秀麗は、茶本家の離れに留まり、行方がわからない克洵と春姫の祖母、英姫を捜していた。そんな中、秀麗は、茶仲障と対面する。

覆水盆に返らず

茶家当主選定式当日がやってきた。秀麗が茶家の屋敷にいるのも、今日が最後である。別れを惜しむ朔洵は、秀麗に、最後に、甘露茶を淹れてくれないかと頼むが。日が暮れ、刻一刻と選定式が迫るのだった。

毒をもって毒を制す

新月の闇の夜、運命の、茶家当主選定式が開かれる。克洵を捜す秀麗と春姫は、庭の社に足を踏み入れ、そこに広がる光景に目を丸くする。一方、影月、燕青は、選定式が行われる大堂に案内されるが。

逢うは別れの始

茶家の主立った者たちは捕縛された。茶家当主には、克洵が就任した。克洵は、当主として、茶家の罪を一身に背負い、一生かけて償っていくという苦難の道を選択した。

世はすべてこともなし

茶家当主選定式は終わったが、秀麗には、茶州州牧としてやるべきことが残されていた。秀麗と影月は、茶家の手により琥璉城の牢獄塔に幽閉されている、鄭悠舜を救い出さなければならないのだ。

雨は天から、涙は目から

無事、茶州州牧に着任した秀麗と影月。秀麗は、朔洵のことを忘れるかのように、仕事に没頭していた。若き二人の新州牧たちは、百年先の茶州を見据えて、施策を練る。

今日の後に今日なし

茶州州牧として新年の朝賀に出席するため、琥璉を出発する秀麗。悠舜と静蘭、茶家新当主として出席する克洵、茶州全商連支部長の柴凛も同道。貴陽では、茶州発展のための案件を通すという、大仕事が待ち構えていた。

縁は異なもの味なもの

秀麗たちが立案した、茶州発展のための計画は、受け入れられた。秀麗との再会を誰よりも切望していたはずの劉輝だったが、朝賀の後、劉輝は王としての職務に専念し、秀麗も計画遂行のための準備に追われていた。

彩雲国物語 シーズン22006年

わが家に勝る所なし

新年を迎えて華やぐ王都・貴陽。秀麗には、茶州州牧として朝賀に出席した後も、茶州を繁栄に導くための議案の根回しをする、という大役が待っていた。そんな大仕事を前に、久しぶりに帰ったわが家で騒動が。

泣くも笑うも同じ一生

茶州州都・琥璉に残った、もう一人の州牧、影月は、寝る間も惜しんで職務に励んでいた。そんなある夜、影月は、燕青と香鈴に、幼い頃、不幸な体験から自分を救ってくれた堂主様の話をする。

類は友を呼ぶ

執務中、影月の香鈴に対する態度がよそよそしいことに気づいた燕青は、影月にその理由を問い詰める。そんな折、茶州虎林郡で、「邪仙教」と名乗る集団が勢力を広めているとの知らせが入る。

冬来りなば春遠からじ

悠舜を呼び、宰相位に任じたいと告げる劉輝。悠舜も、茶州が落ち着いたら、王の側で仕えると約束する。その頃、邵可を訪ねた玖琅は、秀麗と絳攸の結婚が紅家にとって一番いい縁談だと絳攸に告げたことを認める。

愛は惜しみなく与う

秀麗は、王宮で、この世の者ではない気配を漂わせた白銀の髪の男と出会う。金縛りに遭ったような恐怖心に襲われた秀麗を、駆けつけてきた邵可が救う。静蘭は秀麗からその男がつけていた家紋を聞き出し、気色ばむ。

青天の霹靂

稀代の名官吏と誉れ高い、黒州州牧の櫂瑜が、秀麗に面会を申し入れてきた。櫂州牧は、秀麗に、影月の師匠である、西華村水鏡道寺堂主からの預かり物だと言って、たくさんの医学書を秀麗に渡す。

一心岩をも透す

茶州虎林郡で発生した奇妙な病に対処するため、王宮では医官たちが、その治療法を懸命に探していた。しかし、ようやく見つけ出した治療法は、王宮の筆頭侍医をもってしてもできない、高度な技術を要する方法だった。

人事を尽くして天命を待つ

茶州で病に苦しんでいる民を救うため、駆け回る秀麗。全商連から医師を派遣してもらう協力をとりつけたものの、急遽、召集された朝議の席で、居並ぶ重鎮たちを説得するという大仕事が待ち構えていた。

地獄で仏に会う

独り、石榮村に駆けつけ、不眠不休で病人の看病に当る影月。村人たちから頼りにされても、今の影月には病を治すことはできない。秀麗が治療法を見つけて駆けつけて来てくれるのを信じて、最善を尽くすしかなかった。

待ち人きたる

奇妙な病の原因は女州牧のせいだとする、邪仙教とやらが広めた噂を打ち消し、病に苦しむ民を救うため、茶州へと向かった秀麗。そのころ、影月は邪仙教を名乗る集団に捕らえられていた。

知らぬは亭主ばかりなり

医師らを引き連れ、茶州・虎林城へ駆けつけた秀麗だが、病気の原因を女州牧のせいだと思い込んでいる男たちから、入城を阻止される。病気で苦しむ人々を助けに来た、ここで死ぬわけにはいかないと訴える秀麗。

義を見てせざるは勇なきなり

ようやく虎林城に入った秀麗たち一行は、病気の村人たちと対面するが、事態の深刻さに言葉を失う。一刻の猶予も許されないと、人体切開の手術に取り掛かる葉医師。その手助けとなったのは村の女房たちだった。

急いては事を仕損じる

秀麗たちは、邪仙教に捕らわれている影月と村人たちを救い出すため、石榮村に向かっていた。一方、茶州から遠く離れた王都・貴陽では、劉輝が縹家当主・璃桜と対面する。

虎穴に入る

邪仙教に捕らわれた村人たちを救出するため、秀麗たちは動き出した。ひそかに影月の居場所を探っていた香鈴は、ようやく、捕らわれの身となっている影月と再会する。

一寸の光陰

静蘭や燕青らの協力を得て、邪仙教に捕らわれていた村人たちを救い出した秀麗は、ついに、千夜と名乗る教祖と対面する。龍蓮に助け出された影月は、敬愛する堂主・華眞の体を持つその教祖に怒りをぶつける。

風前のともし火

邪仙教の騒動は収束したが、影月の命の炎が燃え尽きてしまった。影月を失った香鈴は、衝撃のあまり倒れ込んでしまう。一方、影月と命を分かち合ってきた陽月は、悶々とする自分の心を持て余していた。

浮き沈み七度

貴陽から届いた茶州州牧解任の辞令。官位降格だけで茶州に残る影月に対し、秀麗には貴陽帰還と官位剥奪、謹慎処分の命が下った。茶州を離れるまで残りわずかとなったある日、龍蓮は茶州の名所旧跡案内を買って出る。

日暮れて道遠し

劉輝は、秀麗が無事、貴陽に戻ってきたことを素直に喜ぶ。しかし、秀麗に対する反発を抑えるためとはいえ、茶州の民を救った秀麗から官位を剥奪し更迭したことで、秀麗がどう思っているか、劉輝は気にかけていた。

捕らぬ狸の皮算用

劉輝は、秀麗と共に茶州から戻ってきた悠舜を、自分の副官として、宰相として迎えた。悠舜も劉輝を守る「盾」となることを誓う。一方、秀麗は、謹慎が解けるまで自分がやれることは何でもやろうと街に出る。

暖簾に腕押し

胡蝶から会わせたい人がいるからと誘いを受け、姮娥楼にやってきた秀麗は、歌梨という女性にいきなり抱きしめられ、目を白黒させる。歌梨は、秀麗が持ってきた贋作の画に目を留めると、あわてて飛び出して行く。

蛙の子は蛙

秀麗は、やる気のない求婚をして来た棒蘇芳を連れ、静蘭と共に贋作の絵画とニセ金の出所を探って街中を歩き回っていた。同じ頃、劉輝と絳攸、楸瑛も、伝説の画師の居所を知っていると思われる女性を捜していた。

獅子身中の虫

歌梨は、蘇芳の屋敷で息子の万里と涙の再会を果たす。実は、歌梨こそ、劉輝たちが捜していた天才画師、碧幽谷その人だった。母の才能を受け継ぐ万里はだまされて、贋作、さらにはニセ金づくりまで手伝わされていた。

泣き面に蜂

朝議で、貴族派の門下省長官・旺季から、冗官を一斉退官させる提案が出された。劉輝は秀麗を助けるためにも、その提案を却下したかったが、名案が思いつかず。

情けは人のためならず

冗官たちを叱咤激励し、働き場所を探すようにと追い立てる秀麗。他人の世話を焼くばかりで、自分のことは後回しになっていた。働き場所を既に決めているという陸清雅の余裕の発言に心が揺れる秀麗だった。

若いときの苦労は買ってもせよ

冗官たちが解雇になる期限まであと半月。秀麗は相変わらず、他の冗官たちの面倒をみるばかりで、自分の行く先を決められずに悶々としていた。そんな時、蘇芳から二胡を弾いてくれと頼まれ。

大賢は愚なるが如し

蘇芳の父親が亡くなったと聞いて、秀麗は蘇芳の家に駆けつけるが、そこに彼の姿はなかった。その頃蘇芳は、思うところあって、ある屋敷に住み込みで働いていたのだった。

待たれる身より待つ身

劉輝は秀麗からの報告書を読みながら静蘭と話していた。劉輝は秀麗の活躍を喜ぶ一方で、これから多忙になる秀麗とあまり会えなくなることを寂しく思う。劉輝は、相談があると呼び寄せた絳攸に、ある決意を告げる。

桃栗三年柿八年

貴陽へ向って旅をしていた燕青は、謎の男たちに命を狙われている娘を助ける。その娘は、どこか秀麗に似ていた。貴陽では、監察御史になった秀麗が同僚の清雅に対して、ひとり、怒りを爆発させていた。

遠ざかる程想いが募る

楸瑛は、妹の十三姫と再会する。劉輝の妃になるため、藍家から送り込まれたのだった。劉輝と藍家、どちらを選ぶかで、楸瑛は苦悩する。一方、秀麗は、冤罪で牢に入っていた隼と名乗る男から、謎の言葉を告げられる。

鳴かぬ蛍が身を焦がす

秀麗は十三姫の身代わりとなって、後宮の離れ、桃仙宮で一緒に暮らし始める。その矢先、早速、食事に毒が盛られ、十三姫の命が狙われていることが明らかになる。秀麗が清雅と出かけた後、劉輝が桃仙宮に現われ。

身から出たさび

ある夜、久しぶりに秀麗に会いに来た劉輝。劉輝は、秀麗と十三姫が暮らす桃仙宮の警護が穴だらけ過ぎると心配する。劉輝の言葉に引っかかりを感じた秀麗は、やがて、清雅のたくらみに思い至る。

後ろ髪を引かれる

秀麗と清雅の眼前で、孟兵部侍郎が暗殺される。孟侍郎の背後に、糸を引いているものがいる。孟侍郎は口封じのために殺されたのだ。その頃、楸瑛は、桃仙宮の十三姫の元へ駆けつけていた。

月日変われば気も変わる

楸瑛は、劉輝から授かった花菖蒲の剣と左羽林軍将軍職を返上し、藍州へ帰還するため城を後にする。清雅は、藍家の弱みを握るため、楸瑛を拘束して、兵部侍郎殺しの犯人と藍家の関係を問いただそうとするが。

藍(あい)より青し

秀麗は、一連の事件の手がかりを得ようと、御史台長官に藍州行きを請願し、ようやく許可が下りる。秀麗の頼みを受けて、国試を受けるため貴陽に来ていた燕青が、護衛を兼ねて一緒に行くことになった。

危ない橋を渡る

藍州を目指す秀麗、タンタン、燕青。一行の船は激流を抜け、ようやく藍州州都・玉龍に到着する。藍州州牧の迎えを受けた秀麗は、劉輝が忍びで藍州に入っていることを告げ、大至急捜し出してほしいと頼む。

人生いたる所に青山あり

「王たる者だけが九彩江・宝鏡山の上にある社にたどりつける」という言葉を胸に、劉輝はひとり山に入るが、道に迷ってしまう。疲れからまどろんでしまった劉輝の夢に現れたのは。

目は心の鏡

劉輝を捜すため、激流を抜け、滝を抜け、命からがら、九彩江にたどりついた秀麗たちの前に、隼が現れる。「縹家のおばちゃん」の命令で、秀麗を宝鏡山山頂の社まで連れに来たという。

刎頚(ふんけい)の交(まじ)わり

縹家当主の姉・縹瑠花の魔の手から秀麗を救うため、宝鏡山のご神体である鏡を割った邵可。鏡には、宝鏡山の名前の由来となったあやかしが封じ込まれていた。荒れ狂う山。空が泣き、地が震える。

縁あれば千里

藍州を離れる秀麗たち。楸瑛は劉輝に生涯の忠誠を誓った。ようやく彩雲国の王として真の自覚を持った劉輝。早朝、貴陽の船着場に出迎えた悠舜と静蘭に、劉輝と楸瑛はそれぞれの決意を伝えるのだった。

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