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作品情報
シリーズ数 | 2シーズン |
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話数 |
全48話 |
あらすじ
「二人手をたずさえて、両家を縛る宿怨の鎖を断ち切ろう」四百年の永きにわたる甲賀と伊賀の宿怨を断ち切り、共に生きることを誓い合う甲賀の弦之介と伊賀の朧。しかし、愛し合う二人は、殺し合う運命にあった……慶長十九年。齢七十三歳の家康は悩んでいた。暗愚の兄・竹千代か、聡明な弟・国千代か?混乱を極める徳川三代将軍の世継ぎ問題に決着をつけるため、甲賀を国千代派、伊賀を竹千代として忍法の二大宗家を相争わせ、それぞれの精鋭十人対十人の忍法殺戮合戦の結果、どちらか生き残ったほうにそれを賭けるという厳命を下した。 先代服部半蔵との間に交わされた「不戦の約定」が解かれ、手綱を解かれた猟犬のごとく、怨敵に挑んでゆく忍者達!己の肉体こそが最大の武器!人知を超えた秘術をもった、個性溢るる忍びの面々。老若男女二十人二十色、超人奇人が相乱れ、秘術の限りを尽くして繰り広げられる忍法争いがいま始まる!!凄惨な戦いの果てに、一人、また一人と失われていく仲間達……勝つのは甲賀か、伊賀か? 果たして、生き残るのは一体誰なのか!?そして弦之介と朧、引き裂かれた二人の愛の行方は……?
バジリスク甲賀忍法帖2005年
相思相殺(そうしそうさつ)
慶長十九年・春。徳川家康は悩んでいた。徳川家三代目の跡継ぎとするのは暗愚の兄・竹千代か、聡明な弟・国千代か? 混乱を極める世継ぎ問題に決着をつけるべく、甲賀と伊賀に精鋭十人対十人の忍法殺戮合戦の結果、生き残ったほうにそれを賭けるという厳命が下された!!
胎動弐場(たいどうにば)
「不戦の約定」が解かれ、弾正とお幻が相打ちとなった頃、甲賀と伊賀の国境で落ち合う若き男女がいた。弾正の孫・甲賀弦之介と、お幻の孫・朧。愛し合い、祝言を間近に控える二人は、「長き宿怨を断ち切り、両家に和睦を。」と誓い合う。しかし忍法闘争の命が記された人別帖が、伊賀組十人衆の手に渡り、開戦が知られるところとなる…。
凶蟲無惨(きょうちゅうむざん)
伊賀鍔隠れの里に向かう弦之介。幸福な未来を夢見て、幸せをかみしめる朧。だがその裏では、伊賀十人衆が甲賀殲滅のために動き出していた。星占いによって異変を予知し、いまだ戻らない弾正と将監の行方を案じて駿府へ向かっていた甲賀組十人衆のひとり地虫十兵衛と、巻物を携え駿府から戻る風待将監を相手に凄惨な忍法闘争が始まるのであった。
妖郭夜行(ようかくやこう)
地虫十兵衛と風待将監が討たれ、甲賀組に渡るはずの巻物は燃やされた。その晩、伊賀・お幻屋敷では宴が催されていた。殺意渦巻く周囲の空気に気づき、その場を和ませるため、弦之介と朧は祝言の日のために密かに練習していた『和睦の舞』を披露するが…。そして夜更け、雨夜陣五郎は弦之介を、朱絹は丈助を討つべく動き出す…。
忍者六儀(しのびのりくぎ)
丈助の姿が見えなくなったことを不審に思いながらも、朧を不安にさせまいと振る舞う弦之介。甲賀卍谷では留守を預かる室賀豹馬、如月左衛門、霞刑部、陽炎たちが戻らない仲間の身を案じ集まっていた。そこへ天膳率いる伊賀十人衆たちが卍谷に奇襲をかけようと迫っていた。だがそれに気づいた豹馬の指揮のもと、甲賀忍者がそれを迎えうつ。
降涙恋慕(こうるいれんぼ)
弦之介の無事を確かめるべく左衛門、刑部の二人が伊賀へ向かうことになり、その途中、弾正に奪われた巻物を探して遅れをとった夜叉丸と遭遇する。天膳の声色を使って罠にかけようとする左衛門は、夜叉丸から「不戦の約定」が解かれたという驚くべき事実を聞く!!
人肌地獄(ひとはだじごく)
甲賀十人衆の秘密を聞き出すべく、囚えたお胡夷へ蝋斉の恐ろしい尋問が始まった。だが、彼女の吸血能力により逆に蝋斉は倒される。そこへ陣五郎がやって来て、お胡夷の豊満な肉体に欲情する。その頃夜叉丸に変化した左衛門は伊賀屋敷へ潜り込み、婚約者の蛍火でさえも欺くことに成功。弦之介の無事とお胡夷の居所を聞き出し、塩倉へ向かうが…。
血煙無情(ちけむりむじょう)
「不戦の約定」が解かれたことを告げられ、驚愕する朧。その頃塩倉では、お胡夷が吸血能力で陣五郎を倒そうとしていたが、塩に溶けて逃げられてしまう。その能力に驚きつつも脱出を試みるが、そこに念鬼が現れた。罠をかける間もなかったお胡夷は、やむなく手近にあった小刀で念鬼に斬りつけるが…。妹の身を案じた左衛門が駆けつけたとき…。
哀絶霖雨(あいぜつりんう)
左衛門と刑部により、「不戦の約定」が解かれていたこと。祖父・弾正、十兵衛、将監、丈助、お胡夷が討たれていたことを知る弦之介。そんな彼らを取り囲む伊賀忍者たち。だが底知れぬ弦之介の迫力に天膳は攻撃の指示をためらう。だが、しびれを切らした念鬼の命によって下忍たちが突撃した。ついに発動する弦之介の恐るべき必殺術!!
神祖御諚(しんそごじょう)
弦之介は伊賀を去り、悲しみにくれる朧。天膳たちはお幻亡きいま我らを率いて闘うは朧の役目と恫喝し、迷った朧はかつてお幻に渡された「闇七夜の秘薬」で両目を塞いでしまう。そして駿府城。徳川家康、柳生宗矩、服部半蔵を前に、半蔵の息子・響八郎がこれまでの闘いを報告する。
石礫無告(せきれきむこく)
朧は自ら破幻の瞳を塞いでしまった。小四郎も命はとりとめたものの目をつぶされ、これからの闘いを懸念する天膳たち。そこへ甲賀へ戻った弦之介から人別帖が届けられる。「果たし状」とともに…。それを追って、盲目となった朧を引き連れて伊賀十人衆一同も旅に出る。
追想幻燈(ついそうげんとう)
陽炎の毒を浴び、動揺した隙をつかれて蛍火、念鬼の奇襲を受けた弦之介。「闇七夜の秘薬」により、朧と同じく両目を塞がれてしまう。瞳術の師匠でもある豹馬によって念鬼を返り討ちにし、左衛門は逃げる蛍火に傷を負わせる。その頃、弦之介の術によって目をつぶされた小四郎は、そのときの恐怖に囚われ、闇の中でおびえるのだった。
胡蝶乱舞(こちょうらんぶ)
橋の流れた渓流を前に、傷ついた足で立ち往生せざるを得ない蛍火。そこへやってきた念鬼が、なんと弦之介たちを討ちとったと語る。しかし夜叉丸の仇である左衛門はとり逃した、という言葉に蛍火は激昂し、念鬼を激しく責める。――が、念鬼の正体は、その左衛門自身だった! 不意をつかれた上に負傷した体ながら、必死に戦う蛍火であったが…。
散花海峡(さんげかいきょう)
甲賀、伊賀ともに残りは5人ずつ。天膳はいまだに闘う意志を見せない朧に、身も心も我がものしようと手篭めにしようとする。朧の悲鳴に引き裂かれる思いで苦悩する小四郎。だが突然、天膳は何者かに背後から首を締め上げられ、絶命する。異変に気づいた陣五郎と朱絹が駆けつけるが、そこには天膳の死体と、呆然とする朧と小四郎の姿のみ。
波涛獄門(はとうごくもん)
殺したはずの天膳が現れ、驚愕する刑部。船上で闘いが始まり乗り合わせた者たちまで巻き込まれてしまう。冷静さを失った刑部の脳裏に浮かぶのは、幼い頃に味わった地獄の苦しみであった。しかし「そんなものは本当の地獄ではない」と天膳はせせら笑う。
懐抱淡画(かいほうたんが)
刑部は天膳に討たれた。陣五郎、刑部の名が人別帖から消され、残るは四対四。駿府を目指し命を削る非情の旅は続く…。そして時は半年前に遡る。平和だった日々を穏やかに過ごす甲賀卍谷の面々。そして朧との見合いのため、弦之介と弾正が伊賀鍔隠れの里へやって来る。
昏冥流亡(こんめいるぼう)
駒場近傍の原野をゆく弦之介一行。なぜか目の開いている弦之介と、陽炎、そして頭巾を被った男が二人。その頭上を巻物を抱えた鷹が飛び去り、弦之介と陽炎はそれを追う。残る頭巾の男たちの前に、待ち伏せた天膳が立ちはだかるが…。
無明払暁(むみょうふつぎょう)
弦之介たちの前に立ち塞がる小四郎。豹馬は陽炎に弦之介を連れて逃げるよう命じる。対峙する二人の盲目の忍者。豹馬は瞳術を仕掛けるも、逆に隙をつかれて「吸息旋風かまいたち」が彼を襲う。その瞬間、豹馬の頭をよぎるのは、まだ幼い弦之介と出会った頃の記憶であった。
猛女姦謀(もうじょかんぼう)
小四郎によって豹馬は倒されたが、立ち往生をしたことから小四郎にはそれがわからず、消えた敵の気配を探して混乱する。そこへ小四郎を呼ぶ朱絹の声が…。聞けば朧は左衛門の手にかかり殺されたという。怒りと哀しみに震え嘆く小四郎に、朱絹の声は「一緒に死のう」と囁く。そして柔らかな女の感触が小四郎を包むのだった。
仁慈流々(じんじりゅうりゅう)
小四郎の遺体を見つけ、嘆き悲しむ朧と朱絹。天膳の行方もわからず途方にくれていたところへ、偶然、阿福一行と出会う。二人が竹千代方の命運のかかった伊賀忍者と知った阿福は、自分たちに同行せよと命じる。その様子をひそかに窺う左衛門と陽炎。左衛門は天膳に化けてその一行に合流し、朱絹をおびき出すことに成功するが…。
魅殺陽炎(みさつのかげろう)
朱絹を討ち取った左衛門。しかしそこへ阿福の家来衆がやって来て取り囲まれる。その中には不死の忍者である天膳もおり、左衛門は家来衆に刺された。そうとは知らない陽炎は計画どおりに天膳たちの待つ旅籠へやって来る。その美しさに欲望をかきたてられた天膳は陽炎を犯す。この男が本物の天膳だと気づいた陽炎は、必ず討つと決意する…。
鬼哭啾々(きこくしゅうしゅう)
陽炎を使って弦之介をおびき出そうとする天膳は、荒寺の柱に半裸の陽炎をくくりつけ、“伊賀責め”なる非道な拷問を続ける。陽炎の壮絶な悲鳴に耐えかね、やめてくれと嘆願する朧だが、それを聞き入れるどころか、またも朧を手篭めにしようとする天膳。そこへ弦之介が現れる…。
夢幻泡影(むげんほうよう)
天膳を討ち倒し、朧と向き合う弦之介。甲賀の頭領として死んでいった仲間たちのために「剣をとれ」と言い放つ弦之介に対し、自分を斬ってほしいことを告白する朧。そんな朧の想いを知り、葛藤に苛まれる弦之介。そこへ陽炎が涙ながらに、甲賀のために、わたしのために朧を討ってくれとすがりつく。
来世邂逅(らいせかいこう)
お互いを強く想い合いながらも、ついに対峙する弦之介と朧。見守るのは服部半蔵、響八郎、阿福とその配下の者たち。朧はすでにその目を開き、天膳に受けた傷が痛々しい弦之介を、哀しくも、決意を秘めた瞳で見つめる。この非情な争忍の決着は、果たして!?
バジリスク甲賀忍法帖バジリスク ~桜花忍法帖~2018年
桜花、咲きにけり
時は寛永、太平の世。“慈尊院村”で腕を磨く忍び達の中に交じる、異彩を放つ少年と少女。甲賀八郎、伊賀響――実の兄妹にして契りを結ぶことを宿命づけられた若き棟梁達――響はその事実を受け入れているようだが、八郎は…。
五宝連、推参す
賊に襲われた徳川忠長は精鋭“甲賀五宝連”に救われる。が、そこに棟梁である八郎の姿はない。八郎は村を密かに出て行こうとしていた。八郎と響の、お互いの瞳術が交錯することで生じた“何か”が再び発現するのを恐れて…。
甲賀、散るべし
突如現れた“成尋衆”なる者達の一人、孔雀啄。その人智を超えた絶技に蹂躙されていく甲賀五宝連の面々。最後に残された老獪なる甲賀忍者、七斗鯨飲は一計を案じ、死中に活路を見出さんとする。
成尋衆、顕現す
精鋭“伊賀五花撰”の面々までもが、成尋衆によって軽々と葬られていく。忠長のもとには首魁“成尋”が現れ、時空を超越した“金剛楼閣”なる空間へと忠長をいざなう。そこで忠長は、家光と過ごした幼き日の記憶を見せられ…。
桜花、狂奔す
村を襲撃する成尋衆。二人の“血”を守るため、八郎と響をかくまいつつ応戦する若き忍び達だが、歯が立つはずもなく…。危機に駆けつけた八郎と響、二人の感情が高ぶったとき、それは起こってしまう――“桜花”が――
凶雲、胎動す
時は過ぎ――転寝、才蔵、式部、七弦、滑婆、蓮、涙、現、そして響――新五宝連、新五花撰となった若き忍びたちは成尋衆の再来に備え、それぞれの思いを胸に修行に励む。だがしかし、そこに八郎の姿はない…。
忠長、翻心す
成尋衆と家光とのつながりを疑った滑婆は江戸城へと潜入、そこで意外な人物と出会う。一方、謀反の罪で蟄居となった忠長と邂逅する八郎。そこで、成尋衆をとりまく事態が終息していないどころか、風雲急を告げていると知った八郎は――
成尋、再来す
突如現れた巨大城郭“叢雲”。涙と現は密かに偵察を試み、叢雲へと近づく。一方、忠長の依頼を拒んだ八郎は、忠長の手勢と一戦交えることとなる。そこへ馳せ参じる新五宝連の面々。再会を喜ぶ五宝連に、八郎は…。
胡蝶、舞えり
叢雲の守りは予想以上に堅く、敵勢をなんとかかいくぐり離脱する涙と現。傷ついた体を川で洗い流し、秘密の約束を交わす二人。涙と現の命がけの情報をもとに、才蔵は自らの眼を叢雲へ飛ばす。そこで眼が捉えた信じられぬ光景とは――
羽衣、修羅を見たり
成尋の目的は織田上総介信長の復活、乱世の再来…そう聞いた滑婆は、かつて経験した凄惨な戦火での出来事を思い出す――悲嘆の念とともに。一方、叢雲討伐に乗り出した紀州藩は砲撃を開始せんとする。が、その時――
汝、犀の角のごとく
転寝が立てた叢雲爆破作戦の決行前、式部の命綱“犀防具”が不具合を起こす。犀防具の修繕中、成尋の手の者に強襲を掛けられ、洞窟に閉じ込められる式部と蓮。そこで、独り歩んできた自らの道を吐露する式部。
松籟、吹き抜けり
叢雲爆破作戦の実行中、足を撃たれてしまう七弦。廃屋に隠れ、涙に手当てを受ける七弦だが、傷は浅くない。熱にうなされながら、七弦は夢を見る。遠い昔の、優しかった母との旅路の夢を。
現、奈落の夢を見る
才蔵と行動を共にする現。才蔵の眼と現の幻術、二つの忍法を組み合わせ、敵襲を葬っていく二人。現の幻術を目の当たりにした才蔵だが、彼は知らない――現が“なぜ”地獄を見せられるようになったのかを――
叢雲、滅すべし
作戦遂行を孔雀によって阻まれる才蔵達。逆転の一手、その機会を伺う才蔵だが…。一方、作戦の最中、再び相見える八郎と成尋。苦戦を強いられる八郎の危機に響が駆けつけた時、二人に向かって放たれる叢雲の砲弾――
盾眼、謀られたり
叢雲は消失した。平穏を得たはずの面々だが、成尋衆が滅した保証はなく、どこか落ち着かない様子。眼を覚ました響は、八郎がすでにどこかへ出立したことを知り、寂しげに笑う。が、ある晩、響の部屋に八郎が密かに戻ってきて――
巨城、鳴動す
捕らわれた響。ついに姿を現した機動城郭となった叢雲。新五宝連の集結を待たずに叢雲へ侵入せんとする新五花撰達に、転寝はあるものを渡す。叢雲の機動停止に苦心する滑婆の前に皮膚坊が現れ、合力を申し出るが…。
一同、修羅に集う
響が捕らわれの身であることを成尋衆の一人、夜叉至から聞かされる八郎。一方、涙は現にある事実を打ち明ける。今だからこそ告げたいのだ、と言う涙。彼女の幼少期の経験が、今でなくては、そう思わせたのだった…。
桜花、散るべし
皮膚坊の説得により、忠長の謀反への決心は再び揺らぐ。そんな忠長に成尋が告げる痛恨の事実…。一方、成尋衆の一人、涅哩底王に苦戦を強いられる八郎達。絶体絶命の状況で聞こえてくるこの駆動音は――
百目、宿命を見たり
一人、叢雲へと招き入れられる八郎。残る者達はどこかにあるはずの侵入口を必死に探す。その最中、夜叉の術に掛けられてしまった才蔵は、絶望に満ちた過去を無理やりに思い出させられながら、自らの腹に刀を突き立てる…。
蓮華、俱に見るべし
自らを“朧”だと信じ込んでいる響は、八郎を“弦之介”だと認識、愛憎を持って迫りゆく。一方、叢雲へ侵入した現達だが、罠によって式部の身動きが取れなくなってしまう。なんとか式部を救おうとする蓮だが――
於母影、失せるべし
響の眼を覚まさせるべく、一計を案じる八郎。一方、叢雲内部を進む涙と現は、涅哩底王と遭遇する。転寝の一撃によって力を失ったはずの涅哩底王が余裕の表情で言う。お前達の相手は後ろにいる、と…。
魔、黄泉返りたり
儀式の完成のため、八郎と響の血を欲する成尋。死闘の末、涙と現の命を賭した忍法、そして響の瞳術で成尋の本懐は潰えた、はずだった。成尋は死なず、余裕の笑みを浮かべる。と、成尋の血が掛かった髑髏にある変化が見え――
桜花、乱れあう
ついに甦った信長。しかし、復活は完全ではなく、獣のごとき獰猛さで八郎達に襲い掛かる。滑婆の放った炸薬が契機となったのか、ふいに足を止める信長。燃え盛る炎の中、混濁した意識の中で声色が変わり始め…。
桜花、咲き戻りたり
成尋を葬るべく桜花を使う八郎と響。しかしそれは思わぬ大惨事を生む。転寝の幻に、桜花の“まことの姿”について語られた八郎と響だったが、響は桜花を捨てることを選ぶ。果たして桜花は、まこと潰えたのか――
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