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作品情報
シリーズ数 | 2シーズン |
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話数 |
全50話 |
あらすじ
子供の頃からプロ野球選手になることが夢だった波多野憲二。そして高校3年の夏、高校球児として甲子園出場を目指し地区大会で戦っている憲二がいた。9回裏、打順はこの試合3安打の波多野憲二。一気に逆転のチャンス。しかし監督のサインは憲二の打ち気に反してスクイズ!!。しかしこれは相手バッテリーに読まれてサードランナーは本塁上でタッチ、2アウト。その後、憲二は球を芯に捕らえるも外野フライでゲームセット~夏の甲子園大会、東東京地区予選・3回戦敗退という苦い高校生活を送った。しかし野球部の監督であり、担任の筒井は、そんな憲二に違う才能を見出していた。そしてある日、以前の筒井の教え子でプロ・ボートレーサーの萩原麻琴に憲二を会わせることを画策して…。
モンキーターンシーズン12004年
ナンバーワンになる!
やまと競艇学校82期卒業記念レース。開会式の壇上で波多野憲二は宣誓していた〜「3年以内に日本一のレーサーになります!」。会場には感嘆と失笑が沸き起こっていった。そんな簡単に勝てるほどプロの世界は甘くないのだ。そして卒業レース・準優勝戦が始まった。強引な山崎のダンプ(※相手の艇に自身の艇をぶつけてターンできるようにするテクニック)を、禁止されているモンキーターンでかわした憲二は1着でゴールイン、優勝戦進出を決めた。そんな様子を見つめていた謎の男が憲二のもとにやってきて…。
競艇場であおうぜ!
卒業記念レース優勝決定戦。ライバルの洞口と憲二はともに準優を1着で勝ち進んでいた。しかしレースが始まり1マークを抜けてきたのは青島優子だった。これを追いかける憲二と洞口。しかしストレートでは抜けないと憲二と洞口は禁止されているモンキーターンを使った。ここから二人のデッドヒートが始まった。やがて水面が風で荒れ始めた最終周、ここで冷静な洞口は安全な通常のターンを選択する、しかし憲二は何が何でも洞口に勝つ!とモンキーを決意。さて最終ターン、いち早く抜けてくるのはどちらだ。
デビュー戦だぜ!
いよいよ憲二のプロデビューだ。平和島競艇場の控え室ではモーターの抽選が行われていた。そこで憲二は驚異の勝率を誇る「平和島のオバケモーター」を当てるという絶好のチャンスを掴んだ。しかしスタート練習ではフライングを連発し手こずっていた。そしていよいよ本番。好スタートを決めて第1ターンマークへ飛び込んで行ったと思いきや、見事に転覆! せっかくのオバケモーターも分解・洗浄しなければならない羽目に。そこへ気難しく、ガンコなベテランレーサーの古池がやってきて…。
弟子をとらない理由?
競艇選手はプロペラを修正したり、情報を交換したりするのに何人かでグループを作っている。憲二も東京支部の江上たちのグループに誘われたが、競艇のことを教わるなら古池しかいないと既に決めていた。そして休日に古池の自宅まで押しかけて弟子入りを懇願する。しかし許しはもらえずの日々が続いたそんなある日、古池の娘・亜紀からある事故のことを聞く。その事故以来古池は弟子は取っていなかったのだ。説得材料が見つからずに悶々とする憲二に古池と同じレースの斡旋があり…。
このジジィ ぶち切れてやがる!
江戸川競艇場は初めて走る新人にとってはとても難しい水面だ。「今節、一度でも連に絡むことができたら弟子にしてやる」という約束を古池からもらった憲二だったが、転覆・ゴンロク(※5着や6着など、悪い成績のこと)でとても弟子にしてもらえそうにない。宿舎に帰り過去のレースを必死で研究し作戦をたてる憲二。これで行けるぜ次のレース!と思ったが、なんと次のレースは古池と一緒の競走だった。直接対決だ、さぁどうする憲二。
いくぜ 新鋭リーグ!
やっと古池の弟子になった憲二だったが、いつも怒鳴られてばかりで、周りからはあんな仲の悪そうな師弟は見たことがないと囁かれていた。そんなある日、ライバルの洞口が蒲郡一般戦で初優勝したというニュースを聞き、俄然練習に力が入る憲二をみて「ライバルの好成績はよほどキクようだ」とほくそ笑む古池だった。そんな憲二に新鋭リーグ戦の斡旋がきた。やまと卒業レース以来の洞口との対決に対抗意識を燃やす憲二。しかしそこには岡泉誠二、潮崎俊也といったSGクラスの一段格の違うレーサーたちが待ち受けていた。
一番大切なこと…
桐生新鋭リーグ優勝戦は“赤城おろし”のため大荒れの様相を見せていた。冷静にレースを運ぶ洞口と着実に順位をあげる潮崎。潮崎相手に、なかなか前に出られない憲二は2マークでダンプを仕掛け、そして3周まで憲二と洞口の1位争いが続いた。最終ターンに憲二はこの風の中でも全速ターンをしようと突っ込んでいき、洞口も後悔はしまいとレバーを握った。洞口は波に弾かれ転覆。そして憲二の優勝で幕を閉じた。しかし自宅で憲二のレース中継を見ていた師匠の古池は、憲二の表彰式を前に席を立って部屋を出て行ってしまい…
一年ぶりだなあ…
やまとを卒業して1年あまりが過ぎ、B1級に昇格した波多野憲二に唐津競艇場でのレースへの斡旋がきた。唐津は同期の青島優子がホームにしているところだ。1年ぶりの再会に、いいところを見せようとする憲二だったが、なんと1走目でフライングを犯してしまう。「まだ1回目だし」と優子に言った憲二だったが、このフライングが憲二のスタート感覚を狂わせ、その後のレースでは慎重なスタートしかできなくなってしまう。
お前なら、勝てる!
フライング持ちのプレッシャーからまともなスタートを切れなかった憲二だったが、青島の先輩で福岡支部の鮎川のひと言により憲二は迷いから抜け出すことができた。そして、いよいよ唐津競艇4日目、予選最終日。憲二は青島と同じレースを闘うことになった。青島は準優出をかけた勝負駆けだったが、このレースでトップスタートを切ったのは大外からの憲二。しかし軽量が武器の青島は直線で追い付きターンでは憲二が先行すると言う展開に。ガンバリ屋の青島相手に、憲二はしかし手加減はいけないと真っ向から勝負する。そして…
プロペラたたかせてくれよ!
古池の弟子になって1年あまり経っていた憲二。しかし古池との約束でプロペラはまだ叩かせてもらえていなかった。エースペラを壊してしまった多摩川のレースで関東の若手屈指のペラ巧者・和久井は、この話を聞き「昔の人らしい精神論」だと言う。これに反発を感じる憲二だったが、その節で和久井は持論通りだと言うように優勝をさらった。これを期に憲二は「自分にもペラ作りを教えて欲しい」と古池の家まで頼みに行くと、古池も、そろそろ良かろうと山奥にある古池のペラ小屋へと憲二を連れていくのだった。
オレは挑戦者!
平和島での一般戦。しかし今節は憲二にとって特別なものだった。師匠・古池の考えが昔の人の考えだと言わんばかりの和久井の言葉を否定するためにも、憲二はこのシリーズで和久井に勝とうと古池と一緒に作ったペラで、和久井との勝負に臨んでいたのだ。憲二は予選3連勝と絶好調だった。一方の和久井は複勝率の低いモーターに苦しみながらも徐々に調子を上げてきていた。モーター調整をして試運転に出た和久井をみて、憲二は足合わせを仕掛けた。しかし絶好調だったはずの憲二艇は和久井艇を抜きさることができず…。
本当の本気になって
女子リーグでもなかなか勝つことが出来ずに悩み、レーサーを辞めようかとも考えていた小林瑞木。フライング休みで碧南訓練所にスタート訓練に向かう彼女の後ろから声をかけたのは憲二だった。憲二も唐津でのフライングでスタート訓練のために碧南にきたのだ。さらに同期の河野も一緒になった。規定の訓練はすぐに終わり、それならターンの練習を始めようと考えた憲二と河野は小林にも一緒にやろうと誘う。まだ実戦でモンキーを使ったことの無い小林だったが、この碧南での練習で何かが変わってゆくのを感じていた。そして宮島での女子リーグが斡旋されて…。
勝負駆け!
全日本選手権(ダービー)への出場が現実味を帯びてきた憲二。ダービー勝率を落としたくない憲二だったが、G1レースの斡旋が入ってしまう。G1には今までの相手より1段上の強豪選手が集まってくる。ここはもう、やるしかないと気を引き締め練習を始める憲二だった。装着場に戻ると潮崎と記者の山口が寄ってきた。山口は今節がダービーへの勝負駆けだけど、そんな時期に記念レースに呼ばれるなんて試練だと言う。当の憲二もわかっていたが、やはりレースが始まるとなかなか思い通りには走らせてもらえなかった。
ここは退かねえ!
洞口武雄からレース後に言われた「つまらない奴だ」という言葉が耳に残っていた憲二。あの場面はしょうがないだろ、と思いつつも釈然としない予選道中だった。これまでの成績では、今日1着にならない限りダービーへの出場権は獲れないと開き直り、迎えた予選最終日第6レース。このレースにはSGウイナーの潮崎、そしてあの洞口武雄も出走することに。大時計が動き出し、快心のスタートを切ったのは憲二。果たして、洞口武雄へのリベンジは成るか? そして憲二はダービー出場を決めることができるのか。
さすがSG!
いよいよSGレース、全日本選手権が始まる。選手控え室には錚々たるメンバー、そしてその中には前のG1レースで戦っていた洞口武雄の姿もあった。初日第1レース、アクシデントのおかげで憲二は何とか2着になれた。その頃複勝率の低いモーターをひいてしまった榎木は黙々と整備を続けていた。その様子を見ていた憲二に古池は多ければ1日に5回はモーターを開けると話す。そして洞口、榎木、潮崎らが出走する初日最終となるドリームレースが始まった。序盤は洞口が大きくリードしていたが、榎木が追い上げてくる。そしてレースは3周目に入り…。
やる気だ!
SG全日本選手権、4日目。古池の準優出の可能性がなくなり、憲二も落胆していた。しかし「お前だって勝負駆けだろ!」と浜岡に気合いを入れられる。そう次のレースで1着を取れば準優勝戦に出られる可能性が憲二にはあったのだ。そして憲二の準優出をかけたレースの待機室。しかし、その顔ぶれは強豪ぞろいで、あの“愛知の巨人”洞口武雄も入っていた。いよいよレースが始まり、トップスタートを切った憲二が1マークに飛び込んでゆく。そこにインコースから洞口武雄が伸びてきた。
ついに優勝戦!
準優戦を前にペラ小屋に行った憲二。しかしペラ修正室はあいにく混んでいた。奥にスペースを見つけペラを叩こうとした時、隣を見ると、何とそこには艇王・榎木がいた。驚いて思わず敬礼してしまう憲二。そのことがまわりに笑いを起こした。そんなきっかけもあり、憲二はダメもとで榎木にペラを見せてもらえないかと頼んだ。すると榎木は「今日の準優に勝ち残って優出したら見せてやろう。無理かな?」と返してくる。一瞬真顔で「やります!」と答える憲二。準優戦、 大外から自信を持っての発進。しかしイン2艇が先行する。しかしこの2艇はフライング。そして憲二がトップとなっていた。
でかい目標ってなんだ?
憲二の初出場ダービーは、優出したものの結局6着で終わった。一方、ライバル洞口は次のレースに備えビデオを見ていたが、ダービーでの憲二のタッチスタートがフラッシュバックして脳裏を離れない。そこに父・武雄が訪ねてきて、今のままでは波多野には勝てない、勝つためにはオレと組めという。しかし雄大は断った。自分が競艇選手になったのは家族をかえりみず、愛知の巨人と言われいい気になっている父親を潰すためだ、と言うのだ。それを聞いた父・武雄は「ずいぶんとちっぽけな目標だったんだな」と部屋を出て行く。
洞口がきたっ!
父・洞口武雄と手を組むことにした雄大。そして、はじめに武雄が連れて行ったのは流体力学の教授のもとだった。今の競艇界をペラグループを作らずに、一人で戦ってきた愛知の巨人・洞口武雄は、この教授からプロペラのアイディアをもらっていたのだ…。そのひと月後のG1レースを新ペラの実戦テストの最初の場所に選んだ。迎えたG1・徳山モーターボート大賞。憲二も同じ斡旋を受けていた。憲二は絶好調で1着ラッシュ、対する雄大は不調のゴンロク続きの予選だったが…。
また会えないかな?
憲二が出場しているSGグランドチャンピオン競走の裏で開催されている一般戦に洞口雄大と青島優子は出場していた。ペラ修正室で洞口スペシャル(ペラ)を見せてもらった青島は、その特異な形に驚く。そして、洞口スペシャルによる圧倒的な速さの洞口の優勝でその節は終わった。レースが終わり、同期の河野の家に寄ってから帰郷する洞口と青島。その電車の中で競艇に対する考え方について青島に諭された洞口は、別れ際に青島に対する自分の気持ちを告白する。
なんで私…
たまには休みも必要だ、と古池のペラ小屋から追い返されてしまった憲二。しかしうちに帰ってきても澄はありさと出かけて留守。仕方なくブラブラしていた憲二は目の前に道を聞いている女の子を発見。ナンパ顔の憲二が声をかけると、それは青島優子だった。ひとまず憲二の実家に行くが、興味津々の家族に呆れて外に行くことに。レースで悩んでるのか?と聞く憲二だったが、青島は競艇場以外で同期と会ったことがなかったからと言うだけだった。その後、何かが吹っ切れたように「いっぱい元気もらったから」といって優子は帰って行く。
打つ手はある!
同期の河野が夏以降、調子を落としているということを小林瑞木から聞いた青島。それはちょうど河野が洞口スペシャルを見た時期からだ。青島から、何かアドバイスをとお願いされた洞口は、河野のもとへと向かう。そして、洞口スペシャルは今の河野にはコピーできないと伝えるのだった。洞口スペシャルを作るには費用が掛かり過ぎると言うのだ。その話の内容を知った青島はガク然として、洞口に「あなたは他の人の心が想像できない人」だと言って電話を切る。
こんなところで終われない!
波多野憲二にとって2度目のダービーがついに始まった。しかし、洞口スペシャルに勝つため急激な減量をしたために体調不良になり、まともなレースができず、初日からゴンロクとなっていた。そんな憲二に先輩の浜岡が、減量に慣れている和久井に指導してもらえと忠告する。その甲斐あって徐々に集中力が戻ってくる憲二。しかし前半の成績がたたって、準優に進むには残る予選で1着を獲るしかなくなった。そして、雨の降る3日目。憲二の目には、雨にもかかわらず大時計がいつもよりはっきりと見えるようになっていた。
優勝戦進出へ!
全日本選手権、予選最終日のレースを1着で終えた憲二は準優にコマを進めた。レース後、第6レースに出走する和久井と控え室を覗くと、レース直前にもかかわらず犬飼が寝ていた。「この人、やる気あるのか?」と思っていた憲二だったが、浜岡にそのことを話すと「それは犬飼さんの調整が完璧に仕上がったからだ」と言う。そして迎えた第6レース、犬飼はまさに1着で準優出をものにした。その夜、宿舎のサウナで居合わせた犬飼から「明日はお前に絶対負けん!」と言われて当惑する憲二だったが…。
勝ちます!
いよいよSG全日本選手権の優勝戦。コース取りは犬飼の思惑通りに洞口が4コースになった。洞口スペシャルの強さばかりが目立つ今節だが、しかし手ごわいのは洞口だけじゃない。SG常連の榎木、犬飼、それに鮎川、江上が優勝戦の顔ぶれだ。しかし臆することなく「精一杯、今のレースをやるだけ」と渾身のスタートで1マークをマクリに行く憲二。しかし「マクリに行くのはお前じゃない! このオレだ!!」とばかりに伸びてくる洞口艇。果たして憲二はダービーを制して日本一のレーサーになることができるのか?
モンキーターンシーズン22004年
いつオレが、女子のおしりを…!
波多野憲二たち東京支部に後輩が入ってきた。沖田は今節がデビューだと言うのに、いきなり2連勝という驚異の新人ぶりだ。そんな中、沖田はペラ修正室で出会った波多野の態度が自分をライバルと認めたと勘違いしてしまう。そして、二人が出走する第6レース。スタートで沖田が先行するも、あっさりと憲二が1着をとり…。
競艇なんか…
福岡競艇場での一般戦優勝戦の1周1マーク。福岡特有のうねりに遭い、落水して左手に大怪我を負ってしまった憲二。運び込まれた先の病院で淡々と話す医師に不安を覚えたが、手術は成功する。しかし、その夜から痛みと事故のショック、選手復帰への不安が憲二を襲った。そして憲二の頭の中には「競艇なんかやめてやる!」という言葉が響いていた。
レースをしてえっ!
憲二の大ケガから1ヶ月が過ぎようとしていた。競艇選手として復帰できるのか不安が広がっていたところに、82期の仲間が訪れ落ち着きを取り戻してきた憲二。その後も青島が病院にやってきてスポーツ新聞を差し入れしていた。その新聞には、ケガさえしていなければ自分も出られたはずのSG競艇王チャレンジカップの記事が載っていた。そして、そこに洞口雄大が出場することを見つけた憲二は…。
ボートってこんなに!?
左手のギプスがはずれた憲二。しかし澄との約束とは違い、福岡の小泉先生のもとでリハビリを始めた。握力が20キロなければ選手に戻ることはできないのだが、年が明けた頃に10.5キロまで握力が回復し、東京へやっと戻った。さらに3ヶ月ほどが過ぎた春先、練習でボートに乗れることになり、期待いっぱいで平和島にやってきた憲二。6ヶ月ぶりにボートに乗った憲二を岸本たちは心配したが、憲二は2周目から全速ターンをやってのける。
いよいよ復帰戦!
久しぶりに帰ってきたホームプールの平和島。連合会からの連絡でボートに乗って練習ができることになった。二艇旋回練習で思うように左手が動いていないことを感じた憲二だったがそれもすぐに克服した。そしていよいよ復帰戦が決まる。それはあの事故を起こした福岡競艇場だ。周りからなぜ地元の平和島じゃないのか?と聞かれたが、憲二は「あの場所に負けたままじゃいけないんだ」という。競艇選手は相手の選手だけじゃなく競艇場にも勝ち続けなくちゃダメなんじゃないか、という考えからだった。
うねりを越えろ!
左手のケガから半年、精神的な壁を越えるために福岡競艇場を復帰レースに選んだ波多野憲二。青島の心配をよそに、あの時と同じようにうねりの出ている1マークを憲二はマクっていく。うねりの1マークはレバーを落として廻るのが定石とアドバイスをする青島に、憲二はそれでも工夫すればできるはずと、聞かない。そして3日目、憲二と青島は同じレースを走ることに。その時青島は1号艇にもかかわらず3コースカドのコース取りからマクリに行く。
これでアイツと並んだ!
波多野憲二の平和島での復帰戦。初日こそ5着だったものの、その後は順調に入着して優出を決めた。地元・平和島で復帰後の初優勝を、という期待もかかるが、同門の和久井も優勝戦に出てきていた。手の内を知った和久井が先行、しかし憲二のツケマイが見事に決まり憲二は復帰後初の優勝を決めた。さらに戸田と二節連続で優勝し完全復活を十分アピールしていた。一方、笹川賞に出場していたライバル・洞口雄大もSG初優勝を勝ち取り…。
本気にさせてやる!
丸亀競艇一般戦3日目の第11レースで波多野憲二は蒲生と走ることになった。しかし、今節の波多野は転覆歴のあるモーターのため絶不調。対する蒲生は出だしこそゴンロクだったが、モーターに手を入れたとたんに1着をとっていた。そして憲二も整備士を説得し、味方につけてスリーブ交換にとりかかる。そして試運転に出た憲二のモーター音に蒲生がすばやく反応した。いよいよ第11レースは始まる。そしてトップ争いは憲二と蒲生の2艇にしぼられた…。
ぜんぜん、うれしくないんや
蒲生と波多野のレース。3周2マーク、波多野のツケマイが決まったか!という次の瞬間、蒲生艇のバウが波多野艇に接触。プラグコードがはずれて波多野艇は失速、蒲生が1着となった。そして今節の優勝も蒲生のモノとなった。しかし波多野とのレースで不完全燃焼だった蒲生は勝ってもこれまでのように喜べないようになってしまう。そのケリをつけるため今まで固辞してきたSG、G1レースへと出場していくことを決意する。
いよいよオーシャンカップだぜ
波多野憲二、復帰後初のSGレース・オーシャンカップが迫ってきた。今期SG2連覇を果たしている絶好調のライバル・洞口雄大に対抗すべく、和久井と古池は新ペラを作って憲二に授ける。オーシャンまでの一般戦3戦で3種類の大きさの違うペラを試す。そのそれぞれの最も良かったペラ3枚と今までのエースペラを合わせた4枚をオーシャンカップに持ち込もうと言うのだ。洞口との直接対決がいよいよ始まる。
女子でこんなに強い人いたんだ!
SGレース・若松オーシャンカップがいよいよ始まった。女子レーサーで唯一の出場選手の櫛田千秋は地元と言うこともあり、気合の入ったレースをしていた。予選後半も粘りの走りで得点を稼ぎ、残りの1レース2着以上で準優進出が決まる。そして予選最終日12レース、櫛田は勝負駆けとなるが、圧倒的に不利な6号艇での出走。そのレースには洞口雄大もいた。しかし洞口はピットアウトで遅れ6コースの進入、櫛田は5コースに入る。しかし、これは洞口の作戦だった…。
今からやる!
オーシャンカップの予選をくり上がりの18位で何とか通過し、準優勝戦に進んだ波多野憲二。その頃、新ペラを憲二に渡した和久井は、あのペラだけではもう勝てないと思いつめていた。しかし、和久井の作ってくれたペラを信じた憲二は、ペラの調整だけで準優に挑む。準優第12レース、2着争いを潮崎と演じ勝ち抜けた憲二。そのレースのスタートでドカ遅れの蒲生を見ていた榎木は「蒲生さん、やはり」とつぶやき…。
おまえだけには勝たせねえ!
オーシャンカップ優勝戦。1周1マークを先に抜け出したのは女子レーサー初のSG優出を果たした櫛田だ。直線で伸びる櫛田を逃がしては勝ち目が無いと2マークを憲二が先マイ、そこを差しにいった櫛田に向かって強引に突っ込む洞口。その洞口艇が跳ね上がり、櫛田の頭部に激突してしまう。落水寸前で持ちこたえた櫛田だが、最下位に後退。洞口はさらに先頭を走る岡泉にも突進していく。そこへ憲二も大外からマクリ差し、デッドヒートが続く。この状況に、洞口と憲二は冷静さを欠いて…。
約束は守らないとな!
芦屋新鋭リーグ戦で、久々に岸本と同じあっせんになった憲二。その岸本がダービー勝率の勝負駆けだと聞き、一緒にダービーに出場しようと励ます。しかし、自分は普通の人間だからSGなんてまだ無理だよ、と弱気になる岸本。そんな岸本を歯がゆく思った憲二は、「今のお前には負ける気がしねぇ、負けたら全裸水神祭だ!」と挑発。そして優勝戦。岸本は1コース、憲二は6コースで出走することに…。
おまえがガンバるからだ
芦屋での全裸水神祭のため、1ヶ月の謹慎となってしまった憲二。古池からぶらぶらしていることは許さん、と言われ碧南訓練所にきていた。ちょうどそこに九州の選手たちもやってくる。その中には青島優子もいた。SGに出ると洞口に宣言した優子は、もっと上手くなりたいと訓練所にやってきた。そして憲二に自分のターンを見てほしいといい教えを請うのだった。そんなガンバリ屋の優子に対し、憲二は自分には合わなかった新ペラだが青島に合うかもしれない、と新ペラを渡す。
山は高いほど登りがいがあるぜ!
SGモーターボート記念の優勝戦。新聞各紙の注目は年間SG優出7回の洞口に集まっていた。謹慎中の憲二はテレビ観戦していた。スタート展示では1号艇の洞口が2号艇の榎木を抑え1コースを奪取。これならイケると思った洞口だったが、本番では榎木の素早いピット離れに1コースを取られてしまう。更に榎木の早い艇の起こしに洞口は惑わされフライングを犯してしまう。
いっしょに優勝戦乗ろうぜ!
全日本選手権4日目、予選最終日。1着をとれば準優勝戦進出がほぼ確定的となる憲二。そのレースには同期の勝木も出走していた。今節ワーストモーターをひいてしまった勝木は予選突破はほぼ不可能な状態。しかしこのレースは負けないから、と憲二にひと言。1マークを周った時点では3位だった勝木だが、バックストレッチで伸びをみせトップを捉えた。SGクラスにひけをとらないモーターに仕上げてきていたのだ。
左手の傷が…!
全日本選手権5日目。今節イチの超抜モーターで準優勝戦に進出した三船。その準優であの艇王・榎木と当たることになってしまうが、1号艇で1コースからのスタートを決める。しかし榎木にはまったく歯が立たず結局優出はならなかった。憲二もまた準優に進出していた。その第12レース、スタート起こしの瞬間憲二の左手に痛みが走り、スタートで遅れをとってしまう。道中必死に追い上げる憲二。そして2番手争いを3連続ツケマイという奇策で櫛田と展開。しかしそれにはワケがあった…。
まだこれからさ
全日本選手権競走・最終日。左手の痛みの原因となっていた雨が上がった。そして優勝戦がついにスタート! 快速ダッシュでトップスタートを切ったのは憲二。しかし、インの榎木が伸び1周2マークは榎木と蒲生の先頭争いに。そこへ最内を差した憲二がトップ争いに急浮上する。蒲生と憲二が交互に榎木に挑む形で3周までもつれる優勝戦。そして3周2マーク、憲二は榎木に内へ押しこまれながらも行くしかない!と先マイに転じる。そして…。
100%じゃないけれど
全日本選手権を革命的なターン「Vモンキー」で制した憲二。そして次のSG・チャレンジカップを獲ればその先の賞金王出場も見えてくるとVモンキーの練習を繰り返す憲二だった。しかしあのターンを再現しようとしても思うようににならず、一般戦の試運転でも転覆する始末。叱られながらも古池に練習を許され、迎えたチャレンジカップ。しかし蒲生や榎木はすでにVモンキーの弱点を見つけていた。そして、ライバル・洞口も…。
あなたに勝つ!
賞金王決定戦への出場権をかけたチャレンジカップ。Vモンキーで連覇を狙う憲二に対し榎木や蒲生も弱点を探ってやってきた。その頃、三国競艇の一般戦で優出を決めた青島。この優勝戦には洞口や古池らも乗ってきた。その洞口に対しSGにいつか出てみせると宣言していた青島。何が何でもこのレースに勝ちたい5号艇の青島は6号艇の古池に枠取りを主張。追い風の中、トップでスタートを決めた。
燃えてきましたよ
賞金王に向けた最後のSG・競艇王チャレンジカップの準優勝戦。このレース波多野は犬飼軍志と走ることとなった。予選で榎木と蒲生に封じ込まれたVモンキーだったが、1対1の競りではまだ破られていない。そして、このレースを控え室で見ていた榎木が予想したとおり2周1マークでVモンキーをくり出した波多野が1着になり優勝戦へ進んだ。そして優勝戦を前に蒲生は榎木に、もし1対1になったら本当にVモンキーと勝負すると告げる。
今回はムリですか?
賞金王決定戦への出場が決まった波多野憲二。しかし賞金王決定戦はすべてのレースがSG優勝戦のような厳しい戦いだと古池に聞かされる。そして、いよいよ真の日本一を決める賞金王決定戦の予選とも言うべきトライアルが始まった。組み合わせ抽選で1走目は1号艇を引き当てた憲二。このチャンスを逃すまいとコース取りで1コースにこだわったため、練習でもやったことのない深インの進入となってしまう。
プレッシャー…?
賞金王決定戦競走・トライアル3日目。前日までの2走で5着続きの波多野には後がなくなった。一方、洞口雄大は2着・2着で優勝戦進出は確実かと思われての3日目だった。エースモーターに1号艇と完全に運気の流れは自分に向かっていると思った洞口にはプレッシャーなどまるで感じられない様子だった。しかしそのレース、いつも以上のスタートが出来たと感じたはずなのに、まるでミスをしたかのようなドカ遅れのスタートとなってしまう。
これが賞金王!
賞金王決定戦・優勝戦。本番を前にしたインタビューで1着を獲ると答える洞口を見て憲二にも気合いが入る。そして本番待機室。陽気な蒲生に「いつもと変わりませんね」と憲二が感心すると、「それも作戦の内かも知らんで…なーんてな」と言い終わった後、全員が無言になった。そして集合のブザーとともに扉が開いた瞬間、ものすごい大歓声が全身を包む。ピットに立った憲二は「これが賞金王!」と感激しながらも武者震いしていた。
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